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磯江 毅 TSUYOSHI ISOE
- 磯江 毅
- Bodegón
- 1993年
- 板に油彩
- 会期・会場
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松本
2024年
02.23
(fri)
03.31
(sun)
10:30-18:00
月・火 休廊
南青山Room
2024年
04.05
(fri)
04.
2027(sat)
13:00-18:00
日・月 休廊 ※会期延長
- 概要
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この度、ギャラリー石榴では長野と東京、2会場にて企画展「磯江 毅 TSUYOSHI ISOE」を開催いたします。
透徹した眼差しと高い描写力によって、生死を内包したかのような、深い精神性を感じさせる磯江毅の絵画。本展は、30余年の画業の前半戦、 20代から30代までの作品による展覧会です。出展作は、グスタボ・イソエをアーティスト・ネームとし、本格的にマドリードで発表を始めた20代中頃の自画像ドローイング。モデルを前に繰り返した人体素描。そして、「台所の物」を意味し、17世紀以降スペインで描かれてきた静物画=Bodegón(ボデゴン)を踏襲した油彩3点ほか。このほどスペインから帰還した作品を中心に、日本では未発表の作品を含む計7点を展覧いたします。
磯江は高校卒業後に、西洋絵画史の重要な舞台であるマドリードへ渡り、スペイン・アカデミズムデッサンを学びながら、プラド美術館でデューラーやフランドル派絵画の模写に没頭し、人体デッサンに明け暮れる青年時代を過ごしました。そして画家としてのデビュー後も、さらなる研鑽と進化をつづけ、モノの細部へと深く入り込んでいくかのような、独自の造形言語を確立していきます。本展の出品作も、そうして磯江が現地の美術界で存在感を発揮していく時期と重なります。
磯江が53歳で他界してから17年。画家が去ったのちも、すぐれた絵画の生きる時間は、鑑賞者によって更新され続けていきます。「表現するのは、自分ではなく、対象物自体である」。のちに50歳で開催した個展のカタログで、画家はこのように述べ、自らの写実表現を「角膜に受動的に映る映像を根気よく映す行為ではなく、空間と物の存在の中から摂理を見出す仕事」と定義づけています。一貫して「見るということ」の深淵に立ち続けた画家が、晩年に至った境地。本展が、その高みに達するまでの道程を追想する機会となれば幸いです。
*引用は2004年4月「磯江 毅 1994~2004」(彩鳳堂画廊 図録)巻頭言より
- 作家略歴
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1954年大阪府生まれ。単身19歳でスペインに渡り、彼の地で30年以上リアリズム絵画を探求した。アントニオ・ロペス・ガルシアに代表されるマドリード・リアリズムの俊英Gustavo Isoe(グスタボ・イソエ)として評価を得て、世界の多くのリアリズム展に参加。50歳でマドリード大学の人体解剖学講義に通うなど、あくなき学びを続けるとともに、2005年には広島市立大学芸術学部教授に就任し、教育にも情熱を注いだ。2007年に53歳で病のため急逝。
2010年「磯江毅展 スペイン・リアリズムの密度」平塚市美術館、2011年「磯江毅=グスタボ・イソエ マドリードリアリズムの異才」が練馬区立美術館、奈良県立美術館にて回顧展。2012年NHK日曜美術館「この画家が見たもの 磯江毅 写実の眼」が放送される。2015年「スペイン・ リアリズム絵画の異才 磯江毅 ―広島への遺言―展」が広島県立美術館にて開催。画集に『磯江毅|写実考』、『深い眠り 磯江毅』がある。
- イベント
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画家・諏訪敦トーク (終了しました)
日時:2024年3月23日(土) 15:00~
場所:ギャラリー石榴 松本(長野県松本市筑摩2-17-10)
参加費:無料
定員:30名 [事前申込制][申し込み方法]
次のメールアドレス宛に、住所・氏名・電話番号を明記の上、お申し込みください。
※お申込は一件につきお二人まで。
※定員を超えるお申込があった場合は抽選とし、開催の2週間前までに当落結果をご連絡します。[登壇者プロフィール]
諏訪 敦 Atsushi Suwa:1967年北海道生まれ。卓越した描画技術を駆使し、視るという知覚の拡張を試みる画家。1994年文化庁派遣芸術家在外研修員として滞在中のスペイン・マドリードで、磯江毅と出会う。以後、年齢差を超えて、画家同士として特有の距離感を孕んだ交流を重ね、磯江が晩年まで勤めた広島市立大学芸術学部の研究室を、没後1年後から引き継ぐ。2018年からは武蔵野美術大学造形学部油絵学科教授。2011年NHK『日曜美術館 記憶に辿り着く絵画~亡き人を描く画家~』、2016年NHKETV特集『忘れられた人々の肖像~画家・諏訪敦“満州難民”を描く~』が放送される。画集に『どうせなにもみえない』『Blue』など。2023年個展『眼窩裏の火事』では府中市美術館の現代美術展として最高の入場者数を記録。
- 出品作品
PAST
過去の展覧会